話を聞いた人:オーナーの阿部秀徳さん
農業法人ABE Fruitは、桃(9品種)、ネクタリン(2品種)りんご(9品種)を育てています。かつてはオートバイのプロチームに所属していた阿部さん。先代の父の農園を譲り受ける形で就農し、今年で11年目になります。
ABE Fruitが所有する果樹農園の広さは約6ヘクタールほど。事務所は福島市荒井にありますが、果樹園は福島市内17か所に点在しています。なぜ点在しているかというと、ご高齢で働けなくなったり病気になってしまった方の畑を任せてもらったりしているそうで、管理している果樹園は2022年だけでも1ヘクタールほど増えたのだそう。
任される果樹園が増えるほど管理は大変になりますが、「地域の農業を守るため」と阿部さんは可能な限り引き受けています。
特徴とアピールポイント
オーナーの阿部さんの考えは、とにかく「果物ファースト」。果物がのびのび育つための環境を惜しみなく整えています。
例えばりんごの果樹園では、樹木間に10mの間隔をとり、どの果実にも日光がまんべんなく当たるようにしています。作業効率も考え、農園内に軽トラックを乗り入れられるよう道幅も広く確保。1台で30アール分対応可能な自動草刈り機も導入しています。
また桃農園では、直射日光を桃に当てすぎないよう、銀色の反射シートではなく、タイベック製(防護服と同じ素材)の白いシートを使用したり、剪定後の枝先に保護シートを一つ一つ貼り、果実に傷がつかないよう工夫したりなど、どこまでも果物のことを第一に考える姿勢がうかがえます。
さらには、農業生産工程管理の国際基準である「ASIA-GAP」の認証も取得しており、人と環境に優しい農業を行っているのも特徴。食品安全・環境保全・労働環境に関係した130以上の項目をクリアしています。
どのような項目があるかというと、農薬の保管場所に鍵をかける、農場でのルールを文書化する、農園ごとに作業内容や収穫量を記録するなど、日々の農作物管理に加えてかなり手間がかかるものです。ですが、日々の活動がデータ化・蓄積されていくので、次年度の計画に活かすことができることが強みになると阿部さんは感じています。
海外との取引も積極的に行っていて、日本の農産物展示会などにも意欲的に参加しています。2022年冬には、冷凍した「さくら白桃」を携えて、モナコの展示販売商談会へ参加する予定とのこと。
霜・ひょう自然災害に感じること
ABE Fruitの農園は、幸いにも2022年6月のひょう被害には遭いませんでした。しかしながら、昨年度はりんごが霜の被害に遭っています。
昨年度のりんごは、中心果は霜にやられてしまったので側果を残して育てたそうですが、形が悪かったり、味も少し落ちてしまったりして売り上げは減少してしまったそう。
「毎日天候・気候・気温・湿度は違う。対策にも限界があるし、コストもばかにならない。その年に実がなったものを大切にして、臨機応変に対応するしかないよね。あとは、諦めも大事だね」と阿部さんは話してくれました。
仕事のやりがい
阿部さんが一番やりがいを感じるのは、やはりお客様から「美味しかった」「来年も楽しみにしてるよ」と言ってもらえること。
「果物は主食じゃないので、買わなくても食卓に影響はさほどないもの。にもかかわらず、「首を長くして待ってるからね!」なんて言ってもらえると、『頑張ろう!』って思えます。」と阿部さん。
軽トラ市おすすめ
軽トラ市のおすすめは、桃(あかつき)はもちろんですが、ドライフルーツ(3種)や無添加りんごジュースも自信作です。
ドライフルーツは桃、りんご、ネクタリンの3種類。中でもおすすめなのは、甘みと酸味のバランスが絶妙のネクタリンです。
りんごジュースは完全無添加、しぼったままの100%ジュースです。酸化防止剤や添加物を一切加えていないので、お子様にも安心して飲んでいただけます。
ジュースのバリエーションも3種類。幻のりんごと呼ばれる「高徳」、甘味の中に酸味が引き立つ「紅玉」、「高徳&紅玉ミックス」です。夏の暑い時期は、氷をがっつり入れてお楽しみください。
軽トラ市へいらっしゃる方へメッセージ
当日は、完熟した桃を厳選し、私たち生産者が味をみて「美味しい!」とおすすめできる桃だけをお持ちします。ぜひふくしまのおいしい桃を存分に味わってください。
株式会社ABE Fruit
住所:〒960-2156 福島市荒井字上笊森30
電話:024-597-6001
FAX:024-594-1383
メイン商品:桃(あかつき)、ドライフルーツ3種、無添加りんごジュース