話を聞いた人:株式会社 幸青果 代表 齋藤義人さん
県北地域に幅広く配達する「青果卸業」

「もともとは福島市内で三代続く八百屋の家系なんです」。そう話してくれたのは代表取締役の齋藤義人(さいとう・よしと)さん。
現在、飲食店や旅館などに野菜と果物を卸す「青果卸業」として尽力しています。販売エリアは福島市内を中心に、二本松市や須賀川市まで広域に渡っています。
コロナ禍で売り上げ減!ピンチを救った取り組みとは?
長い期間、青果業界にいる齋藤さん。新型コロナウイルスの影響で会社の売り上げがほとんどなくなる窮地に立たされたことがあったそう。
「私たちの取引先は飲食店や旅館などです。コロナ禍で町から人が姿を消し、飲食店が営業できなかったり、閉業したり。そうなると納品する先がなくなってしまいます。コロナ禍で大変だった時、飲食店などには補助金が出ていましたが、私たちにはそういった支援はなくて。当時はかなりのピンチでした」
そんな中、目を付けたのが「福島市のふるさと納税返礼品」でした。
「ちょうどその頃、福島市で『ふるさと納税返礼品協力事業者』を募集していて。ふるさと納税の仕事が決まらなければ、今、どうなっていたか…」

ふるさと納税返礼品とオンライン販売
2020年の秋頃からは、福島市の「ふるさと納税制度」を活用したオンラインでの取引をスタート。
繁忙期には一日1000件以上の果物を発送しており、「くだものの宝石箱 ふくしま市」の名を全国に広める一役を担っています。
さくらんぼから始まり、桃、梨、ぶどう、りんご。同社で扱っている果物はこの5種類です。特に人気なのが、フルーツ定期便だそう。
「うちみたいな青果卸業者で購入するメリットは、安定した品質の物を購入できること。信用で成り立っていますからね。プロの目で一つひとつ選定して丁寧に梱包する。品質管理も徹底していて、発送はクール便を使っています。果物の痛みが少ないので贈答品にする方も多くいるみたいですよ」

特に福島市の名産品である桃の最盛期は青果市場でストップがかかる程の注文が入るといいます。
「ふるさと納税は、全国各地の方々に福島市の良さをお届けできるのがいいですよね。お客様からお手紙をいただくこともあり、大切に保管しています。中には退職されて納税を終えた方がふるさと納税とは別に『おいしいから』と個人で注文してくださるなんてことも。声をいただけるとやっぱりやりがいを感じます」
福島市の青果の魅力を全国に

果物定期便だけでなく、一時期は野菜の定期便も行っていたそう。
「送る野菜に合わせたレシピを同封したりしていました。従業員の皆さんは大変だったと思うけど、楽しみながらやってくれていました。今は野菜の定期便はストップしていますが、また個人の方向けに『新鮮野菜セット』などを提供したいです。今後も福島市の青果の魅力を、市外のお客様にも伝えていきたいです」